一七三 深くあることと深く見えること。
自分の深いことを知っている者は明晰さを手にれようと努める。大衆に深いと見られたがる者は、暗さを身につけようと努める。なぜなら、大衆は底の見えないものは何ごとによらず深いと思うからだ。大衆はじつに臆病なもので、水の中に入るのをひどく嫌がるものだ。
一八五 貧乏。
彼はいま貧乏だ。それも、何から何まで奪われたからではなく、自分で何もかにも投げ捨ててしまったためである――そんなことが彼にとって何ほどのことがあろう!彼は見つけだすことに慣れている。――彼みずからが好んでなった貧乏を誤解する者の方こそ貧乏人なのだ。
二〇五 必要。
必要は事物の発生の原因とみなされているが、実は発生したものごとの結果にすぎなことがよくある。
二一五 理想と素材。
君は高貴な理想を眼前にしている。だが君は、実際のところ、そうした神々しい彫像に造り上げられるほどに高貴な石材であろうか?さもないとしたら――君の仕事という仕事はおしなべて粗暴な彫刻作業ではなかろうか?君の理想の冒涜ではなかろうか?
二七〇 お前の良心は何を告げるか?
「おまえは、おまえの在るところのものと成れ。」

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